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不動産投資用語集

IRR・DCR・デッドクロスなど不動産投資の重要用語を52語、計算式付きで解説します。

IRR(内部収益率)

Internal Rate of Return

投資の純現在価値(NPV)をゼロにする割引率。投資全体のリターン効率を1つの数値で示す。

NPV = Σ CF_t / (1+IRR)^t = 0

💡 目安: 8%以上が良好、12%以上が優秀。

NPV(正味現在価値)

Net Present Value

将来のキャッシュフローを現在価値に割引いた合計から初期投資を引いた値。プラスなら投資価値あり。

NPV = -初期投資 + Σ CF_t / (1+r)^t

NOI(純収益)

Net Operating Income

年間賃料収入から空室損失・管理費・修繕費などの運営費用を差し引いた純収益。ローン返済前の数値。

NOI = 実効総収入 × (1 - 運営費率)

💡 運営費率の目安は20〜30%。

NCF(純現金収支)

Net Cash Flow

NOIから所得税・ローン元利金返済(ADS)を差し引いた実際に手元に残る現金収支。

NCF = NOI - 所得税 - ADS

DCR(債務返済カバー率)

Debt Coverage Ratio

NOIがローン年間返済額(ADS)の何倍あるかを示す指標。金融機関の審査基準の一つ。

DCR = NOI / ADS

💡 1.2以上が安全水準。1.0未満は返済不足。

LTV(ローントゥバリュー)

Loan to Value

物件価格に対するローン残高の比率。融資審査や財務リスク評価に使用される。

LTV = 借入額 / 物件価格 × 100

💡 80%超は高リスク水準とされることが多い。

表面利回り

Gross Yield

年間満室家賃収入を物件価格で割った単純な収益率。空室・経費を考慮しない概算指標。

表面利回り = 年間賃料 / 物件価格 × 100

実質利回り

Net Yield

税引後NCFを自己資金(初期投資額)で割った実際の収益率。最も実態に近い利回り指標。

実質利回り = NCF / 自己資金 × 100

キャップレート

Capitalization Rate

NOIを物件価格で割った収益率。市場全体の期待利回りを表し、物件価値の評価にも使用される。

Cap Rate = NOI / 物件価格 × 100

デッドクロス

Dead Cross

ローンの元金返済額が減価償却費を上回る状態。帳簿上は黒字でも実際は税負担が増大するリスク。

💡 対策: デッドクロス前売却・繰上返済・減価償却期間の長い物件選択。

ADS(年間元利返済額)

Annual Debt Service

1年間のローン元金・利息の合計返済額。キャッシュフロー計算の重要な支出項目。

ADS = 月次返済額 × 12

元利均等返済

Equal Payment

毎月の返済総額(元金+利息)を一定にする返済方式。初期は利息が多く、後期は元金が増加。

💡 最も一般的な住宅・投資ローンの返済方式。

元金均等返済

Equal Principal Payment

毎月返済する元金額を一定にする方式。初期の返済負担が大きいが、総利息が少なくなる。

減価償却

Depreciation

建物・設備の取得費用を耐用年数に応じて毎年費用計上する会計処理。節税効果の源泉。

年間償却費 = 建物取得価額 / 耐用年数

法定耐用年数

Legal Useful Life

国税庁が定める構造別の耐用年数。RC=47年、SRC=47年、重量鉄骨=34年、木造=22年。

💡 建物の実際の寿命ではなく、税務上の償却期間。

残存耐用年数

Remaining Useful Life

築古物件の簡便法による残存償却期間。国税庁の計算式を適用。

残存 = (法定年数 - 築年数) + 築年数 × 0.2(最低2年)

簡便法

Simplified Method

中古資産取得時の耐用年数計算方式。法定耐用年数から経過年数を引き、一定割合を加算する。

定額法

Straight-line Method

毎年同額を費用計上する減価償却方法。取得価額 ÷ 耐用年数が毎年の償却費。

💡 建物・建物付属設備には定額法が適用される(2007年4月以降)。

建物取得価額

物件価格のうち建物部分に相当する金額。減価償却の計算基礎となる。

💡 Estatefaxでは物件価格×70%を建物割合として試算。

建物割合

物件価格に占める建物価格の割合。土地は償却できないため、建物割合が高いほど節税効果が大きい。

空室率

Vacancy Rate

総戸数に対する空室戸数の割合。収益計算では年間を通じた実効空室率を使用する。

💡 一般的な試算では5〜10%を想定。エリア・築年数で大きく変動。

管理費率

Management Fee Rate

賃料収入に対する管理委託費の割合。自主管理では0%、委託では5〜10%が相場。

空室損失

Vacancy Loss

空室により生じる機会損失。実効総収入 = 満室収入 × (1 - 空室率)。

出口戦略

Exit Strategy

物件を売却するタイミングと方法の計画。税務・市場動向・デッドクロスを考慮して決定する。

売却益(キャピタルゲイン)

物件売却価格から取得コストを引いた利益。長期譲渡所得(5年超)は税率が優遇される。

青色申告

複式簿記による正規の帳簿記録に基づく確定申告方式。65万円(電子申告)の特別控除が受けられる。

損益通算

不動産所得の損失を他の所得(給与など)と相殺して課税所得を減らすこと。節税の基本戦略。

固定資産税

毎年1月1日時点の土地・建物所有者に課される税金。標準税率は課税標準額の1.4%。

不動産取得税

不動産を取得した際に一度だけかかる都道府県税。取得価格の3%(土地・住宅)または4%。

仲介手数料

不動産会社に支払う成功報酬。売買価格の3%+6万円(税抜)が上限の目安。

RC造

Reinforced Concrete

鉄筋コンクリート造。法定耐用年数47年。耐久性・遮音性が高く、都市型マンションに多い。

SRC造

Steel Reinforced Concrete

鉄骨鉄筋コンクリート造。法定耐用年数47年。高層建築に使用。RC造より強度が高い。

木造

Wooden Structure

法定耐用年数22年。戸建て・小規模アパートに多い。築古だと耐用年数が短く償却が早い。

鉄骨造(重量鉄骨)

法定耐用年数34年。3〜5階建てのアパートに多用。RC造より軽量で施工コストが低い。

軽量鉄骨造

法定耐用年数19〜27年(板厚による)。プレハブ系アパートに多い。

一棟アパート

木造・軽量鉄骨の賃貸住宅を建物ごと所有する投資形態。高利回りだが管理負担も大きい。

一棟マンション

RC・SRC・重量鉄骨造の中高層物件を一棟ごと所有する形態。安定収益だが高額投資が必要。

区分マンション

マンションの一室を所有する形態。少額から始められるが、管理組合の制約がある。

積算価格

土地価格(路線価×面積)と建物再調達価格(坪単価×面積×残価率)を合計した理論価格。

収益価格

NOI ÷ キャップレートで算出する収益還元法による価格。DCF法でも算出できる。

サブリース

管理会社が物件を借り上げ、オーナーに固定賃料を払う契約。空室リスクを軽減するが賃料が低め。

自主管理

管理会社を使わずオーナーが直接入居者管理・物件管理を行う方式。コスト削減できるが手間がかかる。

キャッシュオンキャッシュ

Cash-on-Cash Return

年間NCFを自己資金(頭金等)で割った利回り。レバレッジ効果を加味した実質的な自己資金回収率。

CoC = 年間NCF / 自己資金 × 100

レバレッジ

Leverage

借入金を使って自己資金以上の資産を運用し、利益を増幅させる効果。リスクも同様に拡大する。

インカムゲイン

Income Gain

保有期間中に得られる賃料収入などの定期的な収益。対義語はキャピタルゲイン(売却益)。

管理委託

物件管理を専門会社に委託すること。入居者募集・賃料収納・クレーム対応等を代行してもらえる。

ポートフォリオ

複数の投資物件の集合体。分散投資によりエリア・構造・用途のリスクを分散できる。

繰上返済

ローン元本を予定より早く返済すること。残高を減らしデッドクロスを回避・遅延させる効果がある。

負のレバレッジ

借入金利が投資利回り(Cap Rate)を上回る状態。借りれば借りるほど収益が悪化する。

LTC(対コストローン比率)

Loan to Cost

取得コスト(物件価格+諸費用)に対するローン比率。LTVより保守的な指標。

リノベーション

改修工事により物件の価値・収益性を高めること。高額修繕の資本的支出は減価償却対象となる。

フルローン

物件価格の全額をローンで調達する融資形態。頭金不要だが高LTVにより金利・リスクが高い。

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